プレリリースは2回参加して2-1,3-0とぼちぼち。
1回目に気付いて、2回目に試してみた構築手法を載せておくことにする。
発売週やMO解禁日にシールドをする人は多いと思うので、何かの役に立てば。
プール見るところから始めているのでえらく長い文章になってしまった。シールドの話しかしていないので興味が無ければ時間の無駄になるので見ないことをお勧めする。

・前提の考え。
先ず覚えておいておきたいことは、環境のアーティファクトクリーチャーが従来環境と比べて尋常でなく強いことだ。コモンの起動型能力に色マナを要求するサイクルがあるが、奴らですら起動型能力が無いバニラとして扱っても十分なレシオを持っている。レア以上になると扱い辛い奴から無難に強いボムまでピンキリなので何とも言えないが、コモン・アンコモンに関しては起動型能力の使える使えないに関わらず2枚を除き全てプレイアブルと言い切ってしまっていい。例外は《成し遂げた自動機械》と《作業場の助手》。
反面、有色になるといつもより生物の枚数が少ないという問題に行き当たり、不足の枠を茶生物で埋めることになる筈だが、決定した2色に対して都合良く茶生物が不足マナ域を埋めてくれるかは正直怪しいところではある。
では、逆にすればいいのではないか、というのが今回の構築メソッド。
ボムを抱えている色を第1色にして、その色と茶色で生物枠を先行して埋める。2色目は不足しているマナ域を埋める色に決定してマナカーブの綺麗さ重視で戦おう、と言うのが本筋だ。実際、生物の質が高水準で纏まっているが故に、テンポよく展開すればテンポミスした相手には容易に殴り勝ててしまう。


1.プールの有色ボムを確認して速やかに1色目を決定。以下は個人的な基準でのボム。
白:《霊気嵐のロック》《発明の天使》《激変の機械巨人》《小物作りの達人》
青:《霊気烈風の古きもの》《奔流の機械巨人》
黒:《陰謀の悪魔》《害悪の機械巨人》
赤:《反逆の先導者、チャンドラ》《焼却の機械巨人》《航空船に忍び寄るもの》
緑:《生命の力、ニッサ》《造命の賢者、オビア・パースリー》《新緑の機械巨人》
他:《ドビン・バーン》

選定基準は飛行持ち、サイズ大、トークン生成能力持ち、PW。環境柄タフネス3は射程距離内なのだが、それでもそこそこのサイズの飛行生物はボムと数えてしまった方がよい。
青い色は生物の脆さからボムも厳しめに見ていて、《慮外な押収》辺りも入れてあげたいところだったが割愛。
PWが選定基準なのに《サヒーリ・ライ》いなくない? と思った方もいるかもしれないが単純に弱いという理由で抜いているだけであって他意はない。
※因みにプレリ2回目は《小物作りの達人》《生命の力、ニッサ》を引いたので白緑を検討している。


2.1色目の生物とアーティファクト生物をマナ域順に並べていく。
3.他の色の生物を順番に並べ、各マナ域で不足が無い色を2色目に決定する。

この手法のキモになる部分で、要するに2色目の生物はテキスト読まずに右上のコストだけ見て考えるという方法。後述するが機体が割と強いので枚数とマナカーブさえ埋まれば殆ど何でもいい。基準は2マナ以下を5枚、3マナを4枚、4マナを2枚が各最低枚数で、合計15枚以上になるようにする。枚数に余剰が出るようであれば弱い札を抜いたり、単純に枚数多めに取ったりする。
※プレリでは白緑を検討していたので、白緑茶で並べてみたが、明らかに枚数不足の上、緑の生物が尋常で無く弱かったため解雇。2マナ域を埋められる黒にシフトして白黒で組み上げることに決定。


4.非生物スペルを、生物と合わせて23枚になるように選択する。

土地17枚は固定枠として扱い、残りの枠を強い札から順番に埋める。茶色であれば《高速警備車》《楕円競争車》《改革派の貨物車》《航空艇》《領事の旗艦、スカイソブリン》《密輸人の回転翼機》があれば2枚までは優先して採用する。機体は召喚酔いでも搭乗コストに充てられる上、どの乗り物もサイズが半端ないので非常に強い。2体タップで搭乗は流石に重いので搭乗3以上だと採用生物と応相談になる(が《領事の旗艦、スカイソブリン》だけは思考停止で突っ込んでしまって構わない)。
後は除去、コンバットトリックを突っ込む。


5.基本土地17枚をそれっぽく突っ込んで完成。


以上。単体の性能が底上げされている環境でありながら、横に繋がるシナジー面もそれなりにあり、総じて楽しそうな環境。
MO解禁とともにガンガンチケットを溶かしていきたい。
最近かなり負けに振れているので結果を出している他のリストに、更に別のリストの意匠を組み込んでみることにする。

Main 60
1 《アカデミーの廃墟/Academy Ruins(TSP)》
1 《雲の宮殿、朧宮/Oboro, Palace in the Clouds(SOK)》
1 《水辺の学舎、水面院/Minamo, School at Water’s Edge(CHK)》
1 《宝石鉱山/Gemstone Mine(TSB)》
4 《ウルザの塔/Urza’s Tower(9ED)》
4 《ウルザの鉱山/Urza’s Mine(9ED)》
4 《ウルザの魔力炉/Urza’s Power Plant(9ED)》
8 《島/Island(BFZ)》

1 《宝物の魔道士/Treasure Mage(MBS)》
2 《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》
1 《白金の天使/Platinum Angel(M11)》
2 《約束された終末、エムラクール/Emrakul, the Promised End(EMN)》

4 《探検の地図/Expedition Map(ZEN)》
4 《血清の幻視/Serum Visions(5DN)》
4 《差し戻し/Remand(RAV)》
2 《次元の歪曲/Spatial Contortion(OGW)》
1 《忘却石/Oblivion Stone(MRD)》
4 《知識の渇望/Thirst for Knowledge(MRD)》
1 《殴打頭蓋/Batterskull(NPH)》
1 《精神隷属器/Mindslaver(SOM)》
1 《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon(FRF)》
4 《撤廃/Repeal(GPT)》
4 《卑下/Condescend(5DN)》

Side 15
2 《幽霊街/Ghost Quarter(DIS)》
2 《外科的摘出/Surgical Extraction(NPH)》
2 《呪文滑り/Spellskite(NPH)》
2 《否認/Negate(ORI)》
1 《世界のるつぼ/Crucible of Worlds(10E)》
2 《徴用/Commandeer(CSP)》
2 《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives(5DN)》
2 《虚空の杯/Chalice of the Void(MRD)》


元のリストはアクアミーバ氏より(勝手に)拝借。気に入らない場所があったらがっつり変えるつもりでいたのだが細部まで配慮の行き届いた構成だったので土地以外は殆ど触らなかった。土地は若干変えていて、エムラクールのカウント用と思われる岸辺4を窒息対策の伝説土地2枚とサイドの爆薬用に《宝石鉱山》、後は追加の島にした。
サイドは色々。大筋では方向性を変えていないが、ドレッジ対策を薄くして幽霊街+外科と徴用で緑系のトロンへの睨みを強くしておいた。


Match 1:青単トロン ○○
Match 2:青単トロン ○××
Match 3:マルドゥ ○○
Match 4:バントスピリット ○××
Match 5:親和 ○××

2-3。使ってて手応えは感じたが最後の詰めを引けない状況が多すぎ、かなり下振れした感覚。
ネックに感じた点はリセットが不足しているような感覚。元のリストから2枚減らしているので仕方ないのだが、何を入れるかと言われると困る。面で押してくる相手に入れていきたいので軽めに動ける《忘却石》の追加か、でなければ《霊気化》か。

《仕組まれた爆薬》はX=2で動かすこともそこそこあり、《宝石鉱山》を採用する価値は感じた。使いすぎると壊れるので運用が難しいが、結局最後はエムラクールがカウントしてくれるので良しとしておく。

次のカラデシュはアーティファクト次元なので得る物が無いか期待している。
既に目を付けているものも有るには有るが、検討はフルスポイラーの後にしよう。
メインボード 60
4 《傲慢な新生子/Insolent Neonate》
4 《熱錬金術師/Thermo-Alchemist》
4 《騒乱の歓楽者/Bedlam Reveler》
4 《集団的蛮行/Collective Brutality》
4 《焼夷流/Incendiary Flow》
4 《苦しめる声/Tormenting Voice》
4 《血管の施し/Alms of the Vein》
4 《集団的抵抗/Collective Defiance》
4 《癇しゃく/Fiery Temper》
1 《正気の欠片/Shreds of Sanity》

5 《沼/Swamp》
9 《山/Mountain》
4 《凶兆の廃墟/Foreboding Ruins》
1 《ガイアー岬の療養所/Geier Reach Sanitarium》
4 《燻る湿地/Smoldering Marsh》

サイドボード 15
3 《精神背信/Transgress the Mind》
2 《瘡蓋族の狂戦士/Scab-Clan Berserker》
2 《罪を誘うもの/Sin Prodder》
2 《穢れた療法/Tainted Remedy》
3 《黄金夜の懲罰者/Goldnight Castigator》
3 《衰滅/Languish》

翌週のPPTQに私事で参加できなくなったので、久々に競技MTGをやっておこうと思い参加。まあGPT自体は今期から一般なんだが。
使用デッキは上の赤黒バーン。逆上がりしてもバントには勝てないが、そもそもバントに対して勝率が安定するアーキがバント以外にあり得ないので完全放棄することで決着した。他が相手なら十二分に戦える。

参加者8名のためシングルエリミネーションから開始。最大3回戦。
Round1 BRバーン ○○
Round2 RGランプ ○○
Round3 Wr人間 トス(フリープレイは○○)

と言うことで実質優勝、もといトスして準優勝。私はクアラルンプール行かないので、行く予定と言っていた相手にパス。
卓内にバントが居なかったので、そういった意味では追い風だったとも。
ただ、環境ローテ後は純粋なバントアグロが環境を席捲しにかかると思っているので、そうなるとやはりきつそう。
青トロンが暫く勝てなくなってきたのでカラデシュで舵切りの方向を大幅に変えてみたいと考えている次第。
並行してスタンダードに復帰の動きも行っていたり他にも諸々でモダンばかりに手を掛けられず、結局話すことが無いままスポイラー期間も少し過ぎてしまった。
一応次期のPWが3人出そろったので雑感を述べていこうと思う。構築済みの方については手間なので議論しない。


《反逆の先導者、チャンドラ》
今回のトップレア候補。マナコストと担いだ起動能力の数から『神チャンドラ』とも。
2RRで初期忠誠度4は及第点。後述するが着地即-3で落ちていかないだけでもそれなりには評価する。
+1:トップ追放してキャストor本体ショック
目玉能力として考えている人が多いようだが個人的にはかなり使い辛いと思っている。見た目だけなら揮発性ドローに近いが、その実能力解決中に唱えることを強要されているのでトップを見てから土地を置いて、という悠長なことはできないし、もっと言えばそもそも土地を着地させられない。4,5マナ域を頂点にするか、でなければこの能力を2点本体が基本筋と割り切って使うかになるだろう。難癖付けているが強いのは確か。ただまあこれで捲った土地を置こうとする人が出てくるだろうなということを考えると若干憂鬱ではある。
+1:RR捻出
強い。《面晶体の記録庫》に手足が生えているようなもので、後続着地でチャンドラを守れれば大成功だろう。こちらを本筋で使ってもいいが、低速化が過ぎると《炎呼び、チャンドラ》を採用した方がいい、なんてことにもなりかねないので棲み分けが重要。
-3:生物4点
盤面に触ってPWが残るだけで十分。
-7:紋章
明確に勝ちに繋げられる奥義は基本評価が高い。キャストに反応するので若干のラグが生じるが、まあ紋章さえ手に入れれば数ターンで勝てるだろう。
・総合評価
率直に言ってただ強。ただし尖ったところが無いのでグッドスタッフ系に採用していくのが丸い。RR捻出できるグッドスタッフが組めるのかは分からない。


《生命の力、ニッサ》
3GG、初期忠誠度5と頑丈な部類。着地して+!すれば次に奥義が可能という独特のデザイン。
+1:土地1つをターン中5/5にする
強化版コス。アンタップするので単純にマナ加速として使ってもよい。因みに嘗てのコス問題については(大分前からこうなっているが)速攻を付与する形で対応しているので安心してよい。
-3:パーマネント回収
おまけ。微妙な大勢から押し返す時とかは使えるかもしれない。
-6:紋章
着地から次のターンに紋章に繋がるだけあって若干弱め。とは言え土地置いて1ドローなら十分だし《不屈の追跡者》が居ればガンガン掘り進めていけるので取りあえず持ってて損のない紋章。本体のフィニッシュ性能も高いとは言えないし。
・総合評価
BG昂揚辺りにPW枠として採用の余地はあるか。+1,-3ともに中核になりえる能力ではないので、どちらかと言うと居場所を探すようなカード。


《サヒーリ・ライ》
1UR、初期忠誠度3で概ね一般的。対抗色はカラデシュで新土地が出てくれるのでそういって意味では追い風。
+1:占術+本体1点
塩。やる事無いから仕方なく起動する、程度。
-2:ターン中にしか使えないコピー生成
一応本筋能力ではあるが、お膳立てが必要なので微妙か。一応《太陽のタイタン》とサヒーリ2枚で無限になる言えばなる。
-7:名前の違う3枚のアーティファクトをリクルート
夢はある。が、身も蓋もない言い方をすれば、この奥義で勝てるなら別に奥義使わなくても大体勝てるわけで、そうなると奥義の必要性自体がかなり危ぶまれる。


・総括
ニッサ、チャンドラは強カード。次期スタンでも見ると思われる。
サヒーリはモダンで頑張れ。

ジェネラル 1
《覇者、ジョー・カディーン/Jor Kadeen, the Prevailer》

クリーチャー 24
《セラの高位僧/Serra Ascendant》
《金のマイア/Gold Myr》
《鉄のマイア/Iron Myr》
《レオニンの裁き人/Leonin Arbiter》
《疫病のマイア/Plague Myr》
《迷宮の霊魂/Spirit of the Labyrinth》
《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》
《エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor》
《弁論の幻霊/Eidolon of Rhetoric》
《炎のインプ/Fire Imp》
《静翼のグリフ/Hushwing Gryff》
《月の大魔術師/Magus of the Moon》
《異端聖戦士、サリア/Thalia, Heretic Cathar》
《ヴリンの翼馬/Vryn Wingmare》
《火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu》
《塵を飲み込むもの、放粉痢/Hokori, Dust Drinker》
《静寂の守り手、リンヴァーラ/Linvala, Keeper of Silence》
《磁石のゴーレム/Lodestone Golem》
《ピア・ナラーとキラン・ナラー/Pia and Kiran Nalaar》
《戦導者オレリア/Aurelia, the Warleader》
《業火のタイタン/Inferno Titan》
《太陽のタイタン/Sun Titan》
《黄金夜の刃、ギセラ/Gisela, Blade of Goldnight》

ソーサリー 7
《ギャンブル/Gamble》
《汚損破/Vandalblast》
《燃え立つ願い/Burning Wish》
《Wheel of Fortune》
《ハルマゲドン/Armageddon》
《焦熱の合流点/Fiery Confluence》
《横揺れの地震/Rolling Earthquake》

インスタント 5
《悟りの教示者/Enlightened Tutor》
《流刑への道/Path to Exile》
《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
《混沌のねじれ/Chaos Warp》
《摩耗+損耗/Wear+Tear》

アーティファクト 23
《水蓮の花びら/Lotus Petal》
《魔力の墓所/Mana Crypt》
《オパールのモックス/Mox Opal》
《魔力の櫃/Mana Vault》
《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
《頭蓋骨絞め/Skullclamp》
《太陽の指輪/Sol Ring》
《ボロスの印鑑/Boros Signet》
《呪われたトーテム像/Cursed Totem》
《友なる石/Fellwar Stone》
《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》
《精神石/Mind Stone》
《虹色のレンズ/Prismatic Lens》
《抵抗の宝球/Sphere of Resistance》
《アメジストのとげ/Thorn of Amethyst》
《倦怠の宝珠/Torpor Orb》
《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
《冬の宝珠/Winter Orb》
《連合の秘宝/Coalition Relic》
《ダークスティールの鋳塊/Darksteel Ingot》
《火と氷の剣/Sword of Fire and Ice》
《三なる宝球/Trinisphere》
《面晶体の記録庫/Hedron Archive》

エンチャント 6
《盲従/Blind Obedience》
《抑制の場/Suppression Field》
《沈黙のオーラ/Aura of Silence》
《血染めの月/Blood Moon》
《法の定め/Rule of Law》
《締め付け/Stranglehold》

プレインズウォーカー 1
《先駆ける者、ナヒリ/Nahiri, the Harbinger》

土地 33
《古えの居住地/Ancient Den》
《古えの墳墓/Ancient Tomb》
《乾燥台地/Arid Mesa》
《戦場の鍛冶場/Battlefield Forge》
《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》
《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
《真鍮の都/City of Brass》
《断崖の避難所/Clifftop Retreat》
《統率の塔/Command Tower》
《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》
《トロウケアの敷石/Flagstones of Trokair》
《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
《宝石の洞窟/Gemstone Caverns》
《大焼炉/Great Furnace》
《家路/Homeward Path》
《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》
《湿地の干潟/Marsh Flats》
《Plateau》
《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》
《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
《海門の残骸/Sea Gate Wreckage》
《露天鉱床/Strip Mine》
《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
7《平地/Plains》
2《山/Mountain》

サイドボード 10
《全ては塵/All Is Dust》
《冒涜の行動/Blasphemous Act》
《浄化の瞑想/Cleansing Meditation》
《正義の命令/Decree of Justice》
《次元の突破口/Dimensional Breach》
《炎の斬りつけ/Flame Slash》
《力による操縦/Harness by Force》
《最後のチャンス/Last Chance》
《ミジックスの熟達/Mizzix’s Mastery》
《破壊放題/Shattering Spree》



前回のSerraのEDH決定戦で上位に食い込んだデッキ。赤白という産業廃棄物集積場のようなカラーリングながら一辺倒に突き抜けた構成とアグロ優位の配点があり何やかんやで決勝卓まで行けた。
コンセプトはヘイトベアー+MUDの妨害全力。クリーチャーを展開して妨害、アーティファクトを展開して妨害。そしてこのパターンが《覇者、ジョー・カディーン》の能力と非常に合致する。
生物を展開して打点の加速+妨害、アーティファクトを展開して金属術の達成+妨害。ジェネラル着地後は展開した生物全てに+3/+0の補正が掛かるのでもたついた相手を一気に狩り飛ばせる、という寸法だ。
ちなみにコツは『一番進んでいる相手を殴る』こと。一番出足の遅れた相手を殴ると簡単に蹴落とせるが、そんなことをしていると一番伸びたプレイヤーが最後に駆け抜けて終わりだ。妨害で黙ったプレイヤーは横に置いて、動き続ける相手を暴力で黙らせるのが勝利への近道だ。
ただ、妨害が間に合わず展開を先行されることもままある。そういった時はトップに突き刺さる妨害を続け、脇と共闘する形で進めていく。一人でどうにもならないなら、一人でやる必要などない。周りを陽動、もとい味方に付けていこう。
失敗作だったのでリスト無し。

Round 1:アブザンカンパニー ×○×
Round 2:赤単 ○×○
Round 3:赤青デルバー ××
Round 4:ジャンド ○××
Round 5:キキコード ×○○

MOの5-0で《虚空の杯》をメインに積んだリストが上がっていたので試してみたが、全然ダメだった。
悲しいかな普通に組んでも青トロンが優位に立てるアーキは実はそれほど多くない。そして杯が効く相手は往々にして苦手アーキで大体2:8程度。
結論として、メイン杯は余程メタを読み切らない限り『大体の相手に3:7~4:6の不利を付ける』だけ。骨子はある程度しっかりしているので相当数回せば5-0はどこかで取れそうではあるが、バーン親和感染を相当数踏んだ上でメインから杯キープしていかないと相当キツそう。

ただ得られる物がゼロだったかというとそういう訳ではなく。
青トロンが『耐える』アーキであることを再認識することはできた。メタが変わろうが相手の札を捌ききればそれで勝ちに近づく。そういった基礎の部分が意識から抜けていたような気がする。
一度、根の部分を見つめ直してみたい。
折角多人数戦用のセットなので多人数戦前提の環境で話してみるのも一興。


《護衛募集員》:《帝国の徴募兵》の系譜を引き継いだサーチ生物。率直に言って前任者より使い勝手は劣るのだが白で生物サーチ出来るだけで破格なのでこれ以上求めるのは酷。

《召し上げ》:大体《時間の伸長》より強くなると考えていい。自分で「時」に投票すればテイクターンが確定で、残り3人が全員「金」ならパーマネント9枚追加、どこかで「時」に入れば伸長以上になる。近年の追加ターン系に倣って追放されるが、流石にこれを使いまわすのは色々とアウト。
(追記)パーマネントは自分以外全員「金」でも3枚まででした。

《替え玉》:《クローン》上位互換。4マナは何だかんだ重いが、インスタンタイミングで場の生物のcipを好きに使えるので悪戯の幅は広がっている。

《カストーディのリッチ》:一人に布告+恒久ドロー付与。統治者を一度生み出してしまうと殴り合い宇宙が生まれかねないので、こちらからも殴れるような構築にしておこう。

《騒乱の発端、グレンゾ》:ジェネラル候補。ただ中核に据える構築が難しいのでアドバンテージ確保の難しい色の組み合わせが揮発ドロー目当てに採用するほうが良さそう。

《地底の揺れ》:強烈なリセット呪文。X=4以上が基本。

《野生の心、セルヴァラ》:ジェネラル候補。基本的に《暗黒のマントル》を担ぐ要員という考えで正解。

《セルヴァラの暴走》:若干の当たり外れはあるが、書いてあることは破格。

《護衛隊長、アドリアナ》:ジェネラル候補。最弱色赤白にも関わらず全方位に喧嘩を売らないと機能しない、という非常に難儀な性能。嵌れば強いが、そもそもの問題として嵌るかどうかを論議しなければいけないレベル。

《巧妙な偶像破壊者、ダレッティ》:曲がりなりにもPW。-1の挙動が若干独特なので使い辛さを感じるが、それでも弱いとはならない筈。

《幽霊暗殺者、ケイヤ》:基本は-2でアドを稼ぐ。《死体のダンス》に代表される一時的リアニに0起動を合わせて盤面に居座らせることもできる。

《トレストの使者、レオヴォルド》:ジェネラル候補。単純に強いことしか書いていない。今回のジェネラル候補の中でも最上生物で、青ければそこそこ入る手札リセット系を嚙合わせるだけで相手のプランを崩すことが出来る。《テフェリーの細工箱》とか《ボガーダンの金床》とかでもいい。因みにタイニーリーダーズ待望のBUGジェネラル。

《マルチェッサ女王》:出すと統治者になれる、以上。暗殺者トークンの生成が自己都合で行えないのが辛い。
リストは前回の《偏った幸運》を《宝物の魔道士》に変更。

Round 1:マーフォーク ○××
Round 2:ジャンド ×○×
Round 3:バーン ××
Round 4:感染 ××
Round 5:青白ヘイトベア ○××


当たりが全体的に悪かったのに加えて構築の練りの甘さやプレイミス、諸々重なってこの結果。止む無し。
構築面で気になったところは以下。

・《白金の天使》はメインに欲しい。ゲームを決めに行ける生物が少なく捲り合いで負けることが多い。4/4飛行でも十分なので水増しにメインに入れるという手はある。
・《瞬唱の魔道士》不要説。《次元の歪曲》をサイドに落とした都合で使い勝手が悪くなっていた。歪曲メインなら一緒にいてもいいのだが、今の構築状況ではお呼びでない。
・《世界のるつぼ》メイン不要説。サイド後だと緑トロン相手に《幽霊街》使いまわし合い等をするので入れておいていいと思うが、流石にメインは無かった。
・《宝物の魔道士》が怪しい。序盤の壁として機能するか怪しいレベルになっている。対抗枠は《難題の予見者》辺りか。

更にブラッシュアップを掛ける。
リストは前回を参照。

Round 1:緑トロン ×○○
Round 2:赤単《窯の悪鬼》 ○○
Round 3:緑トロン ○--(ロスコネ)
Round 4:ソウルシスターズ ×○○
Round 5:トリコ昇天 ○○

1戦ロスコネなので参考値と煽られるかもしれないが、まぎれもない5-0。
流石に幸運無しでは5-0まで行けたものではないが、3-2を安定させるくらいまでは調整し続けたいところ。
以下は調整したいところ。


・新規採用カードについて
《血清の幻視/Serum Visions(5DN)》:流石に強かった。UU出せずに打消しor幻視という択を迫られることもままあったが、大体そういう場合は打消し構えておけばオッケーなので気にする必要はない。《予期》とは若干使い勝手が異なるものの、どちらも悪くないので使ってみて趣味で決めればいいんではないか。
《偏った幸運/Fortune’s Favor(EMN)》:占術で見てはボトムに埋める日々だったので解雇。もっと別の札にした方がいい。
《約束された終末、エムラクール/Emrakul, the Promised End(EMN)》:疑似隷属かけつつ13/13が居座るのは流石に強烈。何なら1体除去も出来る。

・流石にメインがアグロに対して若干弱い点
メタの都合で-3の除去を積んでも腐る可能性がそこそこ出てくるので《次元の歪曲》をサイドに落とし込んだ。その兼ね合いでメインの対アグロ性能に若干支障が出ている感じがある。この辺り、どさくさで相当数の生物を削っているところも影響しているので肉類をメインに積み増した方がいいのかもしれない。

・フィニッシャーの引き込みが遅くなった
サーチは偉大だった。と言うか《偏った幸運》が期待外れだったこともありデッキの回転力が思いのほか振るわなかったという点はある。

・メインるつぼの是非
この辺りは結構微妙なラインだが、《幽霊街》を使いまわすムーヴが低速全般に刺さるのでどこかに1枚入れておきたいところ。



と言うことで再調整タイム。
いい加減MOでも色々使ってみようということで組んでみた。

Main 60
1 《アカデミーの廃墟/Academy Ruins(TSP)》
1 《雲の宮殿、朧宮/Oboro, Palace in the Clouds(SOK)》
1 《宝石の洞窟/Gemstone Caverns(TSP)》
1 《幽霊街/Ghost Quarter(DIS)》
4 《ウルザの塔/Urza’s Tower(9ED)》
4 《ウルザの鉱山/Urza’s Mine(9ED)》
4 《ウルザの魔力炉/Urza’s Power Plant(9ED)》
8 《島/Island(BFZ)》

1 《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage(ISD)》
2 《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》
1 《隔離するタイタン/Sundering Titan(DST)》
1 《約束された終末、エムラクール/Emrakul, the Promised End(EMN)》

4 《探検の地図/Expedition Map(ZEN)》
4 《血清の幻視/Serum Visions(5DN)》
1 《サイクロンの裂け目/Cyclonic Rift(RTR)》
2 《威圧のタリスマン/Talisman of Dominance(MRD)》
3 《差し戻し/Remand(RAV)》
1 《忘却石/Oblivion Stone(MRD)》
4 《知識の渇望/Thirst for Knowledge(MRD)》
1 《世界のるつぼ/Crucible of Worlds(10E)》
2 《偏った幸運/Fortune’s Favor(EMN)》
1 《精神隷属器/Mindslaver(SOM)》
1 《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon(FRF)》
3 《撤廃/Repeal(GPT)》
4 《卑下/Condescend(5DN)》

Side 15
1 《宝石の洞窟/Gemstone Caverns(TSP)》
1 《幽霊街/Ghost Quarter(DIS)》
2 《次元の歪曲/Spatial Contortion(OGW)》
2 《外科的摘出/Surgical Extraction(NPH)》
1 《残響する真実/Echoing Truth(DST)》
2 《呪文滑り/Spellskite(NPH)》
1 《月への封印/Imprisoned in the Moon(EMN)》
2 《徴用/Commandeer(CSP)》
1 《白金の天使/Platinum Angel(M11)》
2 《虚空の杯/Chalice of the Void(MRD)》


エムラクール採用。当然通常の青トロンにはソーサリーが無いのだが、かと言って軽減枠を一枠無駄に潰すのも勿体ない。と言うことで《予期》が食っていた初動枠を《血清の幻視》に変更。コンプガチャ要素の強いトロンというデッキで占術が強いのは《卑下》が証明しているので何の恥じらいもなく4枚積み。
そしてこの辺りの調整中で《宝物の魔道士》が消えて本格的にドローのみで掘り進める必要が出てきたので追加の引き込み要素を探してみたが、そんなの有るならもう既に採用している。仕方ないのでお試しの《偏った幸運》を採用。《アカデミーの廃墟》が落っこちると洒落にならないので《世界のるつぼ》もパッケージ採用。

サイドボードは無難処。一部変なのも混じっているが、今の環境だと《外科的摘出》は鉄板採用。にわかに存在感を出しつつあるドレッジに加え《幽霊街》と組み合わせてウルザ土地を丸々一種引き抜いて大きく動きを縛ることも可能。3枚目を採用したい気持ちもあるが、これ以上は枠がきついか。
いつもの青トロン。EMNより《月への封印》をサイドで試験起用。

Round 1:4cキキコード ××
Round 2:感染 ○××
Round 3:グリクシスコン ××
Round 4:カスケードバランス ×○○
Round 5:BUG ×○○

2-3。一点差しの多さが裏目に出て噛み合わない部分のみを引き込む。
PPTQ科目ということもあり比較的早期にメタゲームが見えるのではないかなと思っている。高速or中低速、フェアorアンフェア、単色or多色、辺りまで見られれば万全なのだが。
直近の多忙に加え転職を検討していたりチームメイトがそもそも居なかったりでGP京都に参戦する予定は現状無いのだが、Serra勢で参加チームがあるので練習相手として軽く1プールだけ触ってみた。
個人的な感想だが以下に述べておく。何かの役に立てば幸い。


・白
引き続き最強色。とは言っても調査カードの減少や捌き手の薄さから過信は禁物。2色目で捌き手と足りないマナ域の生物を補填すれば盤石。

・青
今のところ黒と並んで二弱か。あれこれとシナジーを組めそうな顔をしているが、EMNがシナジー色の薄い環境なので実際きつい。一点の方向性にカードプールが偏れば可能性は残されているが、逆に言えばそうでもない限り最後の一人に託されることになる。

・黒
青と肩を並べて辛いが、《墓ネズミ》《夜深の死体あさり》が揃えば戦力にはなる。何かといぶし銀なカードは多いが、裏を返すと決定打が薄い。《薄暮の饗宴者》はアンコ以下だと唯一のフィニッシュ手段なので取りあえず有無を確認しておきたいところ。ちなみにレア以上だけで見てもフィニッシュ手段は他色とどっこいかそれ以下なので覚悟だけはしておいた方がよい。

・赤
今回の勝ち組色。《ファルケンラスの肉裂き》《猛々しい狼》と地盤を固めるに十二分な生物に《敵意借用》《流電砲撃》でバックアップまで十全。アンコモンもほぼほぼプレイアブルで隙が無い。三番手に赤いカードが回ることがあれば、余程引きが悪かったか、逆に引き過ぎて赤いデッキを一つ組んだ後の搾りかすが回されたかのどちらかだろう。

・緑
白赤に後れを取っているものの、腐っても生物主体の色なので何とか体面を保っている。狼男はEMNでもそれなりの性能だが他が今一噛み合わないので、SOIの緑を主体にして組みたい。


・総合色評価
赤≥白>緑>黒>青
新エキスパンションが出たので軽く。自分で全てを満足行くまで試せるかというとそういう訳でもないのだが、書いておけば誰か試してくれるかもしれないので書いておく。要するに7割人任せだ。


・《偏った幸運/Fortune’s Favor》
《嘘か真か》調整版。4枚になったことで安直に3枚確保という動きが出来なくなった上、片側の束が裏向きになったことで嘘と真が一見で分からなくなった。
1点差しが多い都合で落ちて頭を抱える、ということも有りがちになりそうという懸念はある。《世界のるつぼ》である程度耐性は付くので構築次第では新しいソリューションにもなりえるか。

・《月への封印/Imprisoned in the Moon》
対緑トロン用サイドボード予定。ウルザ土地、着地後のウラモグ、カーンに対応可能な夢のアイテム。一方でフェアデッキ相手だと3マナ使ってやることでもないので使い辛さが目立つ。サイド1枚でお守り程度に。

・《非実体化/Unsubstantiate》
流石に基本は《差し戻し》優先だが、4枚目を取る場合にこちらに差し替える可能性は有り。感染相手に強化先をバウンスする等、《送還》モードがプラスに働く面も少なくはない。とは言えこのカードパワーの域まで試している時間は正直なところ無いので、可能性を感じた方か暇で暇で仕方ない方に試していただければ。

・《約束された終末、エムラクール/Emrakul, the Promised End》
折角なので。マナコストの期待値はクリーチャー・土地・インスタント・アーティファクトで4軽減の9マナ。《精霊龍、ウギン》が落ちるか《全ては塵》を採用するなら8マナまで落とせる。能力自体は《精神隷属器》の劣化版みたいな感じだが単発起動なら隷属器と同じくらいか1マナ安い状況まで見えるし、13/13のサイズが心強い。実は箱で買って引けていないのだが1枚は試してみたいところ。
参加者20名スイス5回戦。

Match 1:ジャンド@ナヤ岡氏 ○××
Match 2:緑トロン ××

残当。相手の噛み合いと当たりの悪さでトントン拍子に黒星二つ。
EMNのカードで試してみたいものもあるので次はそちらを試してみたいところ。
Match 1:バーン ○○
Match 2:バーン ××
Match 3:白黒トークン ○○
Match 4:《御霊の復讐》 ○○
Match 5:ドレッジ ×○×

とうとうキツいと噂のドレッジと遭遇。想像以上に『構造的にキツい』アーキタイプなのでサイドを3枚は最低取っておきたいと感じた。可能なら4枚。
青トロンが順当に呪文を唱えて展開してくる相手を想定している(と言うか大半はそういうデッキだ)ので、《恐血鬼》筆頭に唱えず出てくる生物に対してはすこぶる弱い。盤面を支えるためにバウンスを差し込んだとしても《燃焼》を共鳴者にして手札→墓地→戦場のルートを再度開拓し直してくる。
捨てる相手として見切るなら切っておいていいが、現状の数だとそれなりに当たる可能性はあるので割り切って4枚のサイド枠を裂いていくのがいいのではないだろうか。
と言うことでいくつかサイド案を考えておいた。色を足せば《神聖なる月光》とかあるが、とりあえず今回その線は無し。

A案.2《外科的摘出》,2《墓掘りの檻》:他アーキの兼ね合いを出来るだけ勘案した形。外科も檻も別アーキに対して十分差し込んでいける、割と汎用性の高いサイドボードという点は憶えておいていい。。

B案.3《外科的摘出》,1《墓掘りの檻》:瞬唱で外科を撃ち直すことを強く意識した構成。もっと割り切るなら最後の檻も外科に変えてしまってもいいが、《異界の進化》デッキが若干数出てくることを念頭に入れて1枚だけ良心として残してある。

C案.2《トーモッドの墓所》1《外科的摘出》1《大祖始の遺産》:廃墟墓所ループで延々墓地掃除を続けるプラン。頭一つ抜けて汎用性が低いのであまりお勧めしない。


とりあえずはA案を目途にサイド組み直しを行ってみる。
少しMTGから離れている間にプレリリースがあったり禁止改訂があったりした。
スタン、モダン、レガシー、ヴィンテージの禁止改訂と今後の影響について軽く触っておく。


・スタン
変更なし。と言うかもうこれだけ経過していれば大体周知されてしまっているとは思うが念のため。
一部では《ドロモカの命令》《集合した中隊》禁止論も流れていたようだが、今の白緑一強に近いメタゲームの様相は『白緑が全体的に強く、青黒赤が全体的に弱い』というプール全体を勘案したどうしようもない事実から来るものであり、禁止カードを1枚2枚に抑えて環境を変えるとなると《平地》か《森》辺りを咎めるくらいの勢いでないと難しい。
こんなメタゲームになってしまった要因は
1.アンコモン以下のスペル弱体化により火力、打消し、除去が軒並み性能低下し青黒赤が割を食った
2.生物は全体的に性能を上げられているが白緑はサイズ上昇の余地が無いためアドバンテージを確保できる能力を付けられた
という辺りに集約できるのではないかと思う。
次のカラデシュでローテーションが入るのを待つ人も多いようだが、現状のWotCの調整を見ると結構疑わしいとも思う。構築済みデッキのスタン使用可の再録で調整を行ってもらえればあるいは、だがそれをする気ならハーフデッキでやってほしかった。

・モダン
変更なし。若干青いアーキタイプは押され気味だが、それでも《祖先の幻視》解禁前と比べると露出は若干上がりつつある。
EMN後は《異界の進化》が注目されているがメタゲームを占有するほどの安定感は無いと予想する。

・レガシー
変更なし。近年安定して結果を残す奇跡デッキを咎める方向で《師範の占い独楽》禁止論もあったが、メタゲームを大きく傾けるほどの占有率ではないし、安定して早いキルターンを誇るわけでもないので残念でもなく当然。カラデシュがやらかさない限りは当面安泰か。

・ヴィンテージ
変更なし。再二MUDを咎めたためメタゲーム中枢から消え去ったものの、その後発生したメンター一強は時間の流れとともにメタの一部となり、今はそれなりに健全になっているか。《Mishra’s Workshop》があるだけにカラデシュのやらかしはレガシー以上に恐れる必要あるが、MUDの現状を考えるとテコ入れが少しくらい入った方がいいのかもしれない
割と勝率が安定してきている。それも高い方向で安定してきているのでチケ的に見ても非常に美味しい。
リストは前回と同じ。

Match 1:ノリンシスターズ ○○
Match 2:白黒デスタク ××
Match 3:緑単信心 ○×○
Match 4:バーン ○○
Match 5:トリコナヒリ ○○

バーンは完全上振れだったが勝ちは勝ち。
今の環境だと《呪文滑り》は採用し得だが、結局『受け』のカードでしかないことを考えると2枚が限界か。3枚目の採用は相当頑張れば可能だが、その頑張りを他に向けたほうが総合的には勝率が上がりそう。
《虚空の杯》は初めてつかえたが、当たりが良ければほぼこれだけで完封できるレベル。今まで使っていなかったことにツッコミが入るのも止む無し。
爆薬は使ってないので更に今後検証を続ける予定。
各色雑感。
白:相変わらず全方位に隙が無く強い。
青:スピリットに若干のテコ入れが入ったのでそちら方向は期待できるか。
黒;吸血鬼方面が若干強くなった。ゾンビのことは忘れろ。
赤:火力が大分マシになったので戦えそうではある。
緑:思いのほかパッとしない。


個別感想
・白
《恩寵借用》:《補強》上位互換。当然だが増呪不要で《ラッパの一吹き》として使うだけで十分。
《集団的努力》:人間アグロが対ミッドレンジ用にサイドに仕込むのが一番無難な使い方か。メインで使う分だと強化のみのルートが一番濃厚なので《永遠の見守り》で十分。
《忌の一掃》:緑の役割まで喰い始めた白の行く末は。ローグアグロに対してサイドインしていけばダメージレースが一打でひっくり返る。
《無私の霊魂》:強いことしか書いてない物体。人間の2マナは埋まってるのでスピリットデッキを組むのが吉。

・青
《偏った幸運》:修正版《嘘か真か》。環境には合わないがコントロール復権を担えるか。
《月への封印》:青では珍しい直接的にパーマネント干渉が出来る物体。《ドライアドの歌》調整版とも。
《霊廟の放浪者》:《呪い捕らえ》スピリット版。《集合した中隊》に睨みが効く。
《ネベルガストの伝令》:瞬速スピリットを連打しつつ相手のコンバットを狂わせ上空から殴るのが青白のソリューションか?

・黒
《集団的蛮行》:流石にこれだけできれば強い。昂揚達成のお供にも。
《オリヴィアの竜騎兵》:黒でメリット持ちの熊が出る時代。共鳴者として運用しつつ空襲キめられるので見た目以上に強い。
《誘惑に負けて》:《夜の囁き》に黒マナを追加するとインスタント。素直に強い。

・赤
《騒乱の歓楽者》:中々のデザイン。下環境でこそ活躍しそう。
《敵意借用》:強い。パワー+3だけで十分だし、通った方に+3して止まった方に先制で一方勝利という器用な使い方も可能。
《集団的抵抗》:4マナで生物4点本体3点のスプリットと考えればまあ無難。
《怒り刃の吸血鬼》:打点王。不安定さはあるがインスタント除去が少ないので想定外にアドを損失することは少なそう。
《性急な悪魔》:ネオボーライ。シンボル軽くなったので使いやすくなった。
《焼夷流》:一応実践級の評価をしていいレベル。
《異世界の発露》:命令格闘にスタックしてあげれば相打ち+トークン残なので1マナインスタントとしては十分。戦闘で相打ち取りつつでもいい。

・緑
《原初のドルイド》:ランプ系デッキの立ち上がりに。
《見事な再生》:ヴァラクートの二の矢。

・多色
《復讐作戦》:ウィニーの〆に1点差しするか。一応BFZブロックのゲイン時誘発と相性はいい。
《優雅な鷺の勇者》:書いてあること全部頭おかしい系の一枚。
《呪文捕らえ》:書いてあること全部頭おかしい系の一枚。

・他
《テラリオン》:再録。昂揚達成やら色供給やら、役割は色々ある。
Main 60
1 《アカデミーの廃墟/Academy Ruins(TSP)》
1 《雲の宮殿、朧宮/Oboro, Palace in the Clouds(SOK)》
1 《宝石の洞窟/Gemstone Caverns(TSP)》
1 《幽霊街/Ghost Quarter(DIS)》
4 《ウルザの塔/Urza’s Tower(9ED)》
4 《ウルザの鉱山/Urza’s Mine(9ED)》
4 《ウルザの魔力炉/Urza’s Power Plant(9ED)》
8 《島/Island(BFZ)》

1 《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage(ISD)》
1 《呪文滑り/Spellskite(NPH)》
1 《宝物の魔道士/Treasure Mage(MBS)》
2 《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》
2 《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》
1 《白金の天使/Platinum Angel(M11)》
1 《隔離するタイタン/Sundering Titan(DST)》

4 《探検の地図/Expedition Map(ZEN)》
1 《サイクロンの裂け目/Cyclonic Rift(RTR)》
1 《威圧のタリスマン/Talisman of Dominance(MRD)》
1 《発展のタリスマン/Talisman of Progress(MRD)》
1 《次元の歪曲/Spatial Contortion(OGW)》
2 《予期/Anticipate(DTK)》
3 《差し戻し/Remand(RAV)》
1 《忘却石/Oblivion Stone(MRD)》
4 《知識の渇望/Thirst for Knowledge(MRD)》
1 《精神隷属器/Mindslaver(SOM)》
1 《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon(FRF)》
3 《撤廃/Repeal(GPT)》
4 《卑下/Condescend(5DN)》

Side 15
1 《宝石の洞窟/Gemstone Caverns(TSP)》
1 《次元の歪曲/Spatial Contortion(OGW)》
1 《四肢切断/Dismember(NPH)》
1 《残響する真実/Echoing Truth(DST)》
1 《呪文滑り/Spellskite(NPH)》
1 《世界のるつぼ/Crucible of Worlds(10E)》
2 《徴用/Commandeer(CSP)》
2 《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives(5DN)》
2 《虚空の杯/Chalice of the Void(MRD)》
3 《ハーキルの召還術/Hurkyl’s Recall(10E)》

直近で5-0したリストも試してみたが、《けちな贈り物》の運用がきつかったので元のコンセプト(普通のコントロール)に戻した。
とは言え何も学んでこなかったわけでもなく、とりわけメイン24でサイドから《宝石の洞窟》を増量していくというプランは個人的には目から鱗だったので取り入れてみた。当然土地25より詰まりやすくなるが、そこも学んできて2枚の《予期》で序盤の足回りを確保しておく。
メインサイドに散った《呪文滑り》はメタ読みの結果採用。《難題の予見者》を併用している以上メイン1枚なら採用が癌になることは少なく、tier上位の高速アグロは親和感染バーンと軒並み刺さるのでサイド増量も理に適う。後は《虚空の杯》を試験運用するに際して1マナインスタントをサイドに採用し辛くなったため、盃を守るための役割も兼ねている。
後は《霊気化》と立ち代わりで《仕組まれた爆薬》を採用。洞窟とタリスマンから色マナは出るので2マナ以下ならとりあえず射程に入る。一発で戻す分に限界があること、ミシュラランドにはそもそも触れないことがデメリットだが、破壊なので再度着地の心配が無いのは利点。
《残響する真実》《世界のるつぼ》は現状だとフリー枠に近いが、サイドで《白金の天使》が抜けやすいのでサイド枠にも1枚は汎用性のあるものを置いておきたい。その点でいえば残響はその条件に割合合致する。

上のリストでリーグ5戦。明日が水曜日なのでモチベ低下に歯止めをかける意味合いでも一気に5戦連続。

Match 1:緑トロン ××
Match 2:ジャンド ○○
Match 3:アブザンコード(見えなかったが無限頑強?) ○○
Match 4:《歯と爪》ランプ ○○
Match 5:ブルームーン ○○

良く言えばモダンらしい当たり方。想定メタを大きく外しているが、その辺りは腕でどうにかしていく。
というのは冗談だが、モダンのメタ外デッキはピーキーであることが多く、そのデッキが一番茶々を入れてほしくない『関節』に妨害を挟み込めばなんやかんやで地力分有利だ。草の根大会で卓を眺めているだけでも十分勉強になる(ローグデッキの急所が分かる)ので、他人様の試合でも勉強できるところではガンガン勉強していこう。

サイド運用実験は次回。
何処かの環境でそれなりに活躍しそうなところを雑に纏めてみる。

・無色
《Decimator of the Provinces》:調整版《孔蹄のビヒモス》か。流石に重すぎるので現出必須。トークンを撒く生物を叩き割って着地させたい。
《老いたる深海鬼/Elder Deep-Fiend》:瞬速持ちなので除去スタック現出という無駄無いムーヴが可能。《コジレックの帰還》裏撃ちがインスタントタイミングで飛ぶのでランプ方面でも使われるかもしれない。
《永遠の災い魔/Eternal Scourge》:《食物連鎖》のお供。1マナ軽く色が無いので《霧虚ろのグリフィン》より自由度が上。

・白
《神聖な協力/Blessed Alliance》:報復系布告にゲインを内包すると考えるとコントロールでワンチャンスあるか。
《消えゆく光、ブルーナ/Bruna, the Fading Light》:デカイ重いだが環境の人間やら天使やらを見る限りではキャストボーナスは見合ったものか。デザインの意図通りギセラを釣り上げて合体を狙っていくのもいいかもしれないが、ギセラ単体で完結してしまってるのが課題。
《折れた刃、ギセラ/Gisela,the Broken Blade》:雑に強い。以上。同マナ域の《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》と比べてタフネス3が脆いという話もあるが、飛行先制のおかげでタフネスが気になるのは《ドロモカの命令》か《焦熱の衝動》くらいか。前者はパワー4で相手を道連れにしていく可能性が高い上絆魂のおまけつき、後者はそもそも赤という色が息してないので考えない。
《単体騎手/Lone Rider》:2点パワー上げて殴れば変身なので割と現実味はある。理想は2T騎手3Tグリフブーン+副官で飛行3点から変身か?
《遥かなる旅路/Long Road Home》:《来世への旅》。副官の使い回しから相手ブロッカーの一時的な除去等使い方は様々。
《異端聖戦士、サリア/Thalia,Heretic Cathar》:雑に強い上3マナなのでカンパニー圏内。スタン環境をどうしたいんですかね。
《サリアの槍騎兵/Thalia’s Lancers》:雑に強い上に雑に強い次弾を引き込んでくる。白いレアは殆どがゴリラにカードデザインさせたんじゃないかと邪推したくなるくらい雑だ。

・青
《詮索好きのホムンクルス/Curious Homunculus》:裏返ればコストに比してバカにできない性能になるが、変身条件は流石にキツめ。案外モダンのストーム辺りに採用される可能性はある。
《非実体化/Unsubstantiate》:アド損してテンポ取るカード。打消し系にありがちな『展開された後に引いて撃ち処がない』ことが起こり辛い。
《Wharf Infiltrator》:回避能力、カササギルーター、ティスカード反応のトークン生成と手ごろに纏まった良デザイン。青いマッドネスデッキが組めるならぜひ入れておきたい。

・黒
《殺害/Murder》:再録。黒使いの逆鱗の縁をなぞるような絶妙なチョイス。《殺害》が強く見える環境という話も見られたが強いカードは(少なくともその色のデッキに対する)構築欲求をかき立てるようなカードであって、そのような評価は《殺害》のような燃えるゴミと通販の緩衝材との中間的存在のような1枚に送るものではない。まあ保険に1枚差す程度だろう。
《流城の死刑囚/Stromkirk Condemned》:強い。若干クセはあるが2マナロードで、クセの部分もマッドネスと噛み合わせられれば大きく化ける。スタンの従来型吸血鬼は赤黒だが、これのためにマナベースにテコ入れをかけるだけの理由はある。

・赤
《流電砲撃/Galvanic Bombardment》:スペルの採用を抑えるなら《焦熱の衝動》よりこちらか。評価は分かれるところと思うが、恐らくそれなりに使われると予想する。
《ハンウィアー守備隊/Hanweir Garrison》:強い。小さくなった《刃砦の英雄》というのが初見の感想。彼方は喊声で打点を上げていくが、こちらは人間シナジーを絡めて打点を稼げるので五分。
《Harmless Offering》:契約ドネイト。《ドロモカの命令》全盛の環境で成り立つとは思えないが、そういったものもあるということで。
《Stromkirk Mystic》:評価は難しいが、3マナトランプル持ちで打点を通せば揮発ドローを確保、となると試験運用くらいはされるだろう。最終的にスタメン定着できるかは、揮発ドローとマッドネスの相性の悪さがどう評価されるかだろう。


・緑
《異界の進化/Eldrich Evolution》:スタンだと出発点と着地点が噛み合わないことの方が多そうなので真価はモダン。とは言え巷の《アロサウルス乗り》経由《エメリアの盾、イオナ》はかなり難度が高い。というかアロサウルスのピッチコスト自体最速コンボの要とするには見た目以上に重い。
《Grapple with the Past》:中速系でそれなりに使われそうである。最近の黒い呪文にこれの下位互換があったような気もするが思い出してはいけない。
《Ulvenwald Captive》:序盤マナクリ、後半アタッカーと隙の無い運用が可能。変身は7マナだが自分で出したマナを使ってもいいので見た目よりは楽。

・他
《ギサとゲラルフ/Gisa and Geralf》:心温まる姉弟。《屋根の上の嵐》でやりたい放題できるのでEDH向け。
《ガイアー岬の療養所/Geier Reach Sanitarium》:《海の中心、御心》の親戚。
《ハンウィアーの要塞:Hanweir Battlements》:書いてあること自体が普通に強い上、合体の相方も単体性能が高く、合体後に関しては一回殴れれば半ゲームエンド級。色拘束が苦しくなることが若干の課題。


現状だとスタンは適当に触りながら白緑偏重環境という嵐が過ぎるのを待つことになりそう。幸いというか、PPTQのためにモダン練習、GPのためにレガシー練習でしばらくスタンに触る必要はなさそう。

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